着物を着るための資格って?
最近、また着物警察について見かけるようになったので、これも書いておきたいと思います。以前、こんな文章をtwitterで見かけました。文面はちょっと違いますが、だいたいこんな意味合いのことです。
「覚悟がない人には着物なんか着てほしくない」
「自分の生活や知識では、着物を着る資格なんかない」
これって対みたいなものでもあると思うのですが、どちらもすごく違和感があって、未だによく覚えています。
たぶん、ちゃんと文化としての知識を持って、きちんとした着付けのルールなんかも学んで、日本の伝統を守って着る物が着物、みたいな思い込みなのだろうと思います。
でも、たかが”着る物”じゃないですか。
着るという日常のものに覚悟とか資格とか、そんなものいるの?
文化としての和服ならルールは気にしたほうがいいけど
きちんとしろとか資格がいるとか、たぶん頭に浮かんでいるのは、某高級着物雑誌に掲載されているみたいなフォーマル系なのでしょう。いわゆる晴れ着、ですね。
晴れ着の場合は文化だから、確かにルールは守るべきだと思います。お祝い事でも悲しみの席でも、どちらにしても個人よりもその場を優先すべきだと思うからです。一人でも不愉快に感じる服装を大人はするべきではありません。
きちんと理解しないままなんでもOKとばかりに崩すと「形無し」にしかなりません。
中身のある「型破り」は格好いいけど、形無しは文字通り、ふにゃふにゃ、みっともない。
この違いは、基本的なルールや知識を押さえているかどうか、です。
例えていえば、観光地のお土産屋で売っているチャイナドレスと仕立屋でオーダーした位の違いでしょう。英語などの語学でも、単語を並べれば意味は通じるけれど、文法的なきちんとした話し方ができるかでその人の品やクラスが知れてしまいますよね。
こういうのは確かに避けたい。
日常着だったら、好きに着ればいい
でも、”着物”だったら、日常着だったら別にいいはずです。
たかが「着る物」ですもの。普段着だもん。
裸で歩いているわけではないだし。誰にも迷惑かけるわけでもないのですから。
これは究極「好き嫌い」でしかない。
好き嫌いには、資格や覚悟なんていりません。
着てみたかったら好きに着ればいいと思います。
洋服MIXでもブーツコーデでも、なんならコスプレでもまったく問題なし。私もよくやるのは一見きっちりしているようで老舗の女将風や姐御風とか裏設定決めて着るやり方です。
まず着物警察に捕またってコスプレだと思えば気になりません。なにより楽しいですよ。
着物を着るのに資格や許可はいりません。
楽しい着物ライフを自由に送りましょう。
これを書いた人★
洋服で飲みに行くと「あれ着物じゃないの?」といわれてしまう普段着物研究家。
沖縄独特の茶道「琉球茶道ぶくぶく茶」 の東京分室主催。
noteマガジン「ぶくぶく茶を知ろう! - 東京分室だより -」
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