着物に洋服の靴はむしろ疲れるというお話。

着物の履物とは

 
着物の履物には、草履、下駄、雪駄と大きく三種類があります。 通常、足袋を着装している際には草履や雪駄を履くとされ、下駄は素足で履くため浴衣の際に履くものというイメージが一般的です。しかし特に決められたルールはなく、礼装時以外には自由に選ぶことができます。
 

草履や下駄は痛いもの?


草履や下駄が苦手という方、多いと思います。
特に鼻緒のところは靴擦れ?しやすいし、着物は着たいけどあれがネックという人も、ひそかに多いんじゃないかなと踏んでます。


高いヒールなどでも同じですが、足が痛いってかなりメンタルにきますよね。着物は着たいけど足元はスニーカーじゃダメ?とか、つい思っちゃったりね。


今では二枚歯の下駄でも走れるようになった私でも、バンドエイドが欠かせなかった時代も長かったです。今だってやっぱり可能ならスニーカーの方が楽だと思いますし。

だから、その気持ちはよーくわかります。白状すると、着物に洋装の靴をどう格好良くあわせるか、っていうのも密かに研究しました。だからこそ言います。誤解を恐れず言います。


着物の時に洋装の靴はむしろ疲れる、やめた方がいいんだ、って。



着物にブーツ、ばっちりと思ったけれど

以前、奈良に遊びに行った時です。 いつも通り当然着物で行くことは決めていたものの、旅行中の天気予報はずっと雨の予報。さらには広い春日大社を歩き回る予定だったので、舗装路じゃないのもネック。

はたと考えた末に、はいからさんのごとくブーツをあわせていくことにしました。
少し短めに着付けた着物に、黒の編み上げブーツ。我ながらナイスアイディア!と思ったんです、その時は。


結論から言います。なぜかすごーく歩きにくいんです。そして疲れる。

普段は手で押さえなくてもめくれたりしない前の裾も、巻きスカートのごとくぴらぴらめくれて襦袢が見えてしまうし、なんだか無茶苦茶不快ですっきりしない。

なぜだろう、ずっと旅行中考えていて、はたと気づきました。 

あ・る・き・か・た、が違うんだ!!!

着物の時は、大股では歩きません。少し腰を落として重心を下げ、膝からちょこちょこ歩くようにすると、裾もめくれないし、歩く姿もきれいです。草履や下駄なら、鼻緒をひっかけて地面をするような歩き方になるので、おのずからそういう形になります。

でも、洋装の靴は、比較的大股で腰から歩きますよね。でも着物だとそれができないんです。きちんと着付けていればいるほど、腰回りはしっかり固定されているので、腰から歩くことが難しい。

さらには、靴では下駄のように擦るような歩き方はできませんし、裾つぼまりの着物に合わせて中途半端な歩幅になると自然に歩けない。そう、それが疲れの原因だったのです。

そうか、下駄や草履がああいう形状なのは、着物という衣服にあわせているからなんだ!!
編み上げブーツは、だから袴姿なんだ!!!


着物にスニーカーがダメなわけじゃない

もちろん、足元に洋装の靴をあわせてはいけないとは思ってはいません。最近は洋装ミックスなどもブームなので、そういう履物を選ぶこともありでしょう。


でも気楽に着物を着るためには、やっぱり鼻緒と仲良くできる方が早道なんだと、そう心から理解した瞬間でした。




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