帯揚げなしで、気楽に名古屋帯を結びませんか?


帯揚げとは 

着物の着付けに使う小物の一種で、帯結びを形付けるため、もしくは固定するために使用する細長い布のことを指します。一般的に150cm×25cm前後の大きさで、最終的に結び目を帯の間に挟むため、絹など薄手で柔らかい素材が用いられることが多いです。

 

帯揚げの処理って面倒じゃない?


半幅帯は便利ですが、どうしても見た目がカジュアル寄りになるのが気になるときありませんか?
それに、私がデカ女だからかもだけど、半幅帯だとお尻の大きさが目立つような気がするんですよね、これも私だけかもだけど。

名古屋帯も慣れてしまえばそこまで結ぶのに時間はかかりませんが、結構めんどうに感じるのが帯揚げじゃないでしょうか。
急いでいて上手く処理しきれないままだと、例えきれいに着付けていてもぐちゃぐちゃした着姿に見えがちなのが痛い。
それに夏などは帯揚げ一枚だけでも暑さを感じやすいのもマイナスな気がします。特に今年の夏は暑かったですからね。

 

「帯揚げなし名古屋帯」で名古屋帯を普段使いしよう!


半幅帯の気楽さと、名古屋帯のフォーマルさ。
この二つをどうにかいいとこどりできないものかと考えて、はい、生み出しましたよ。

名付けて「帯揚げなし名古屋帯」!

やり方は簡単です。

1.見えてもかわいい腰紐を用意します。
滑りにくくほどけにくい綿素材がおすすめです。


私は着物の色柄に合わせてこのあたりを使っています。

 





2.普通なら帯揚げ&仮紐を通して帯を背負って形を作りますが、その代わりに準備した腰紐を二つ折りにして、二重にして腰紐を帯に通します。


こんな風に二つ折りにして、後ろのお太鼓を作る部分に通します。
(ここでは半幅帯で撮影しています。)

 

3.二重にした輪の部分に反対側を通し、ぎゅっと締めます。

 この半分にした輪の部分に通します。お帯部分を背中にして通したところが前側。
真ん中に身体があるイメージです。

ここでぎゅーっと引っ張ります。

ここ重要!
輪に通しているので、引っ張るだけでしっかり締まるのです。

 
4.帯揚げをきちんと結んで完成!

右もしくは左脇で結んで帯の間にしまいます。


こんな風にちょうちょう結びにして見せても可愛いです。


 



無地ならこんな感じで帯に沿わせて見せれば帯揚げ風。

下着っぽくない腰紐なら、ちょっぴり見えてもおかしくありません。




なお、帯結びはお太鼓結びだとぺったんこになるので、銀座結びとか角出し系の結び方がお勧めです。


いかがですか?
帯揚げがなくてむしろすっきり見えるし後処理も楽ちん。
ちらりと見える腰紐も色々選べばむしろ隠れたお洒落にもなります。
なにより、帯揚げの部分がないので、携帯などもするっと帯に入れられるのが便利この上ない。

結ばない帯結びも流行っていますが、綺麗に折りたたんで形作っていく方法なので、せっかちな私にはむしろ向かないなあと感じます。同じような人、多いんじゃないかなあ。

そんな同志なあなたにおすすめの「帯揚げなし名古屋帯」
ぜひ一度お試しください。

これを書いた人★

洋服で飲みに行くと「あれ着物じゃないの?」といわれてしまう普段着物研究家。
沖縄独特の茶道「琉球茶道ぶくぶく茶」 の東京分室主催。
noteマガジン「ぶくぶく茶を知ろう! - 東京分室だより -
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着物に洋服の靴はむしろ疲れるというお話。

着物の履物とは

 
着物の履物には、草履、下駄、雪駄と大きく三種類があります。 通常、足袋を着装している際には草履や雪駄を履くとされ、下駄は素足で履くため浴衣の際に履くものというイメージが一般的です。しかし特に決められたルールはなく、礼装時以外には自由に選ぶことができます。
 

草履や下駄は痛いもの?


草履や下駄が苦手という方、多いと思います。
特に鼻緒のところは靴擦れ?しやすいし、着物は着たいけどあれがネックという人も、ひそかに多いんじゃないかなと踏んでます。


高いヒールなどでも同じですが、足が痛いってかなりメンタルにきますよね。着物は着たいけど足元はスニーカーじゃダメ?とか、つい思っちゃったりね。


今では二枚歯の下駄でも走れるようになった私でも、バンドエイドが欠かせなかった時代も長かったです。今だってやっぱり可能ならスニーカーの方が楽だと思いますし。

だから、その気持ちはよーくわかります。白状すると、着物に洋装の靴をどう格好良くあわせるか、っていうのも密かに研究しました。だからこそ言います。誤解を恐れず言います。


着物の時に洋装の靴はむしろ疲れる、やめた方がいいんだ、って。



着物にブーツ、ばっちりと思ったけれど

以前、奈良に遊びに行った時です。 いつも通り当然着物で行くことは決めていたものの、旅行中の天気予報はずっと雨の予報。さらには広い春日大社を歩き回る予定だったので、舗装路じゃないのもネック。

はたと考えた末に、はいからさんのごとくブーツをあわせていくことにしました。
少し短めに着付けた着物に、黒の編み上げブーツ。我ながらナイスアイディア!と思ったんです、その時は。


結論から言います。なぜかすごーく歩きにくいんです。そして疲れる。

普段は手で押さえなくてもめくれたりしない前の裾も、巻きスカートのごとくぴらぴらめくれて襦袢が見えてしまうし、なんだか無茶苦茶不快ですっきりしない。

なぜだろう、ずっと旅行中考えていて、はたと気づきました。 

あ・る・き・か・た、が違うんだ!!!

着物の時は、大股では歩きません。少し腰を落として重心を下げ、膝からちょこちょこ歩くようにすると、裾もめくれないし、歩く姿もきれいです。草履や下駄なら、鼻緒をひっかけて地面をするような歩き方になるので、おのずからそういう形になります。

でも、洋装の靴は、比較的大股で腰から歩きますよね。でも着物だとそれができないんです。きちんと着付けていればいるほど、腰回りはしっかり固定されているので、腰から歩くことが難しい。

さらには、靴では下駄のように擦るような歩き方はできませんし、裾つぼまりの着物に合わせて中途半端な歩幅になると自然に歩けない。そう、それが疲れの原因だったのです。

そうか、下駄や草履がああいう形状なのは、着物という衣服にあわせているからなんだ!!
編み上げブーツは、だから袴姿なんだ!!!


着物にスニーカーがダメなわけじゃない

もちろん、足元に洋装の靴をあわせてはいけないとは思ってはいません。最近は洋装ミックスなどもブームなので、そういう履物を選ぶこともありでしょう。


でも気楽に着物を着るためには、やっぱり鼻緒と仲良くできる方が早道なんだと、そう心から理解した瞬間だったのです。


 

これを書いた人★

洋服で飲みに行くと「あれ着物じゃないの?」といわれてしまう普段着物研究家。
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