帯揚げなしで、気楽に名古屋帯を結びませんか?


帯揚げとは 

着物の着付けに使う小物の一種で、帯結びを形付けるため、もしくは固定するために使用する細長い布のことを指します。一般的に150cm×25cm前後の大きさで、最終的に結び目を帯の間に挟むため、絹など薄手で柔らかい素材が用いられることが多いです。

 

帯揚げの処理って面倒じゃない?


半幅帯は便利ですが、どうしても見た目がカジュアル寄りになるのが気になるときありませんか?
それに、私がデカ女だからかもだけど、半幅帯だとお尻の大きさが目立つような気がするんですよね、これも私だけかもだけど。

名古屋帯も慣れてしまえばそこまで結ぶのに時間はかかりませんが、結構めんどうに感じるのが帯揚げじゃないでしょうか。
急いでいて上手く処理しきれないままだと、例えきれいに着付けていてもぐちゃぐちゃした着姿に見えがちなのが痛い。
それに夏などは帯揚げ一枚だけでも暑さを感じやすいのもマイナスな気がします。特に今年の夏は暑かったですからね。

 

「帯揚げなし名古屋帯」で名古屋帯を普段使いしよう!


半幅帯の気楽さと、名古屋帯のフォーマルさ。
この二つをどうにかいいとこどりできないものかと考えて、はい、生み出しましたよ。

名付けて「帯揚げなし名古屋帯」!

やり方は簡単です。

1.見えてもかわいい腰紐を用意します。
滑りにくくほどけにくい綿素材がおすすめです。


私は着物の色柄に合わせてこのあたりを使っています。

 





2.普通なら帯揚げ&仮紐を通して帯を背負って形を作りますが、その代わりに準備した腰紐を二つ折りにして、二重にして腰紐を帯に通します。


こんな風に二つ折りにして、後ろのお太鼓を作る部分に通します。
(ここでは半幅帯で撮影しています。)

 

3.二重にした輪の部分に反対側を通し、ぎゅっと締めます。

 この半分にした輪の部分に通します。お帯部分を背中にして通したところが前側。
真ん中に身体があるイメージです。

ここでぎゅーっと引っ張ります。

ここ重要!
輪に通しているので、引っ張るだけでしっかり締まるのです。

 
4.帯揚げをきちんと結んで完成!

右もしくは左脇で結んで帯の間にしまいます。


こんな風にちょうちょう結びにして見せても可愛いです。


 



無地ならこんな感じで帯に沿わせて見せれば帯揚げ風。

下着っぽくない腰紐なら、ちょっぴり見えてもおかしくありません。




なお、帯結びはお太鼓結びだとぺったんこになるので、銀座結びとか角出し系の結び方がお勧めです。


いかがですか?
帯揚げがなくてむしろすっきり見えるし後処理も楽ちん。
ちらりと見える腰紐も色々選べばむしろ隠れたお洒落にもなります。
なにより、帯揚げの部分がないので、携帯などもするっと帯に入れられるのが便利この上ない。

結ばない帯結びも流行っていますが、綺麗に折りたたんで形作っていく方法なので、せっかちな私にはむしろ向かないなあと感じます。同じような人、多いんじゃないかなあ。

そんな同志なあなたにおすすめの「帯揚げなし名古屋帯」
ぜひ一度お試しください。

これを書いた人★

洋服で飲みに行くと「あれ着物じゃないの?」といわれてしまう普段着物研究家。
沖縄独特の茶道「琉球茶道ぶくぶく茶」 の東京分室主催。
noteマガジン「ぶくぶく茶を知ろう! - 東京分室だより -
twitter:https://twitter.com/hijiri_sk
instagram:https://www.instagram.com/hijiri_sk_kimono/
#着物 #日常着物 #kimono #ぶくぶく茶 #琉球茶道 #琉球茶道ぶくぶく茶館 #琉球茶道ぶくぶく茶館東京分室 #茶道 #茶道教室

着物に洋服の靴はむしろ疲れるというお話。

着物の履物とは

 
着物の履物には、草履、下駄、雪駄と大きく三種類があります。 通常、足袋を着装している際には草履や雪駄を履くとされ、下駄は素足で履くため浴衣の際に履くものというイメージが一般的です。しかし特に決められたルールはなく、礼装時以外には自由に選ぶことができます。
 

草履や下駄は痛いもの?


草履や下駄が苦手という方、多いと思います。
特に鼻緒のところは靴擦れ?しやすいし、着物は着たいけどあれがネックという人も、ひそかに多いんじゃないかなと踏んでます。


高いヒールなどでも同じですが、足が痛いってかなりメンタルにきますよね。着物は着たいけど足元はスニーカーじゃダメ?とか、つい思っちゃったりね。


今では二枚歯の下駄でも走れるようになった私でも、バンドエイドが欠かせなかった時代も長かったです。今だってやっぱり可能ならスニーカーの方が楽だと思いますし。

だから、その気持ちはよーくわかります。白状すると、着物に洋装の靴をどう格好良くあわせるか、っていうのも密かに研究しました。だからこそ言います。誤解を恐れず言います。


着物の時に洋装の靴はむしろ疲れる、やめた方がいいんだ、って。



着物にブーツ、ばっちりと思ったけれど

以前、奈良に遊びに行った時です。 いつも通り当然着物で行くことは決めていたものの、旅行中の天気予報はずっと雨の予報。さらには広い春日大社を歩き回る予定だったので、舗装路じゃないのもネック。

はたと考えた末に、はいからさんのごとくブーツをあわせていくことにしました。
少し短めに着付けた着物に、黒の編み上げブーツ。我ながらナイスアイディア!と思ったんです、その時は。


結論から言います。なぜかすごーく歩きにくいんです。そして疲れる。

普段は手で押さえなくてもめくれたりしない前の裾も、巻きスカートのごとくぴらぴらめくれて襦袢が見えてしまうし、なんだか無茶苦茶不快ですっきりしない。

なぜだろう、ずっと旅行中考えていて、はたと気づきました。 

あ・る・き・か・た、が違うんだ!!!

着物の時は、大股では歩きません。少し腰を落として重心を下げ、膝からちょこちょこ歩くようにすると、裾もめくれないし、歩く姿もきれいです。草履や下駄なら、鼻緒をひっかけて地面をするような歩き方になるので、おのずからそういう形になります。

でも、洋装の靴は、比較的大股で腰から歩きますよね。でも着物だとそれができないんです。きちんと着付けていればいるほど、腰回りはしっかり固定されているので、腰から歩くことが難しい。

さらには、靴では下駄のように擦るような歩き方はできませんし、裾つぼまりの着物に合わせて中途半端な歩幅になると自然に歩けない。そう、それが疲れの原因だったのです。

そうか、下駄や草履がああいう形状なのは、着物という衣服にあわせているからなんだ!!
編み上げブーツは、だから袴姿なんだ!!!


着物にスニーカーがダメなわけじゃない

もちろん、足元に洋装の靴をあわせてはいけないとは思ってはいません。最近は洋装ミックスなどもブームなので、そういう履物を選ぶこともありでしょう。


でも気楽に着物を着るためには、やっぱり鼻緒と仲良くできる方が早道なんだと、そう心から理解した瞬間だったのです。


 

これを書いた人★

洋服で飲みに行くと「あれ着物じゃないの?」といわれてしまう普段着物研究家。
沖縄独特の茶道「琉球茶道ぶくぶく茶」 の東京分室主催。
noteマガジン「ぶくぶく茶を知ろう! - 東京分室だより -
twitter:https://twitter.com/hijiri_sk
instagram:https://www.instagram.com/hijiri_sk_kimono/
#着物 #日常着物 #kimono #ぶくぶく茶 #琉球茶道 #琉球茶道ぶくぶく茶館 #琉球茶道ぶくぶく茶館東京分室 #茶道 #茶道教室

 

着物の時は歩き方を変えるべし。


着物の時の正しい歩き方とは


着物の時、なんなら浴衣でもいいんですが、やたらと歩いていると裾がめくれてしまう、という現象に悩んでいる人はいませんか。

草履など慣れない履物のせい?
ノンノン!違います。

その悩み、歩き方を変えるだけですんなり解決しちゃうんです。


着物だと重心の位置が変わる


実は体の動きって洋と和では重心の位置が違うんです。

クラッシックバレエみたいな洋物と、狂言なんかの和の文化の動きを比較してみるとよくわかると思うのですが、和の場合、膝をちょっと落として重心を下げます。そして平行的に動いて、体をあまりねじりません。腰を落としているので、ちょこまかとしか歩けません。膝で歩く感じです。


反対に洋の場合、背筋を伸ばし、腰のあたりに重心がきます。体をねじる動きが多いから、自然にそうなるんですね。
それに、腰から動くので膝を曲げずにどちらかというと大股になります。洋装で膝を落としてとぼとぼ歩いているのがすごく恰好悪く見える理屈です。



着物ではちょこまか歩くといい


靴の記事でも書いたけれど、つまり洋服の靴と下駄や草履で歩くのは、そもそも歩く方法が違うってことなんです。これを応用すると、膝をちょっと落として膝からちょこまか歩けばいいってことになります。

そうすると、アーラ不思議。手で押さえてなくても裾がめくれません。走っても大丈夫。(大股ではなく膝でね)
コツは上半身をまっすぐにして垂直に膝を落とすように意識すること。
そのまま水平移動する感じを意識すること。
これで、ものすごく着物の動きがきれいになりますよ。



着物を着るなら、鼻緒と仲良くしよう


ついでにいうと、その時、鼻緒を足の親指とひとさし指でぎゅっと挟んで、ほんの少し地面をするように歩くと鼻緒ずれも起こしにくいです。
この歩き方も膝を落とさないとできないので、まとめて一緒にぜひ試してみてくださいね。


これを書いた人★

洋服で飲みに行くと「あれ着物じゃないの?」といわれてしまう普段着物研究家。
沖縄独特の茶道「琉球茶道ぶくぶく茶」 の東京分室主催。
noteマガジン「ぶくぶく茶を知ろう! - 東京分室だより -
twitter:https://twitter.com/hijiri_sk
instagram:https://www.instagram.com/hijiri_sk_kimono/
#着物 #日常着物 #kimono #ぶくぶく茶 #琉球茶道 #琉球茶道ぶくぶく茶館 #琉球茶道ぶくぶく茶館東京分室 #茶道 #茶道教室

半幅帯は浴衣用だけにあらず。


半幅帯とは

別名「細帯」ともいい、標準の帯の半分の幅(15~17cm)のものを指します。長さは3.6~4mほどが一般的です。袋帯のように二重に仕立てた小袋帯と、一枚仕立ての一重帯があります。主に夏の浴衣に占めることが多いです。
 

半幅帯は浴衣用だけじゃない


半幅帯って、浴衣のイメージが強いですよね。
なんとなく浴衣以外に使っちゃいけないみたいな。

そんなことありません。
普段着のウールや木綿、正絹や献上などの半幅帯なら小紋にだって、フォーマルな意味での「和服」でなければ普通に使っていいんです。そもそも単なる帯の種類、でしかないんですから。


浴衣とセットで売ってるのがメジャーなせいか、裏表色が違うぺらっとした帯しかイメージにない方も多いみたいですが、あれはあくまで浴衣用の単帯。着物と同じで裏のついてる、もっとしっかりした半幅帯はたくさんあります。


私が使っている半幅帯いろいろ



私のヘビロテ帯二本。木綿です。シーズン問わず使います。


こちらもかなりの登場回数の博多献上の半幅帯。浴衣からウール、小紋にだって使います。

博多献上は織り方の名前で、ハリがある生地は形が整いやすく初心者にも扱いやすく人気があります。布を半分におって縫ってあり、袋状であることから小袋帯とも呼ばれます。


アンティークの帯を崩して半幅帯にしたもの。昔はお気に入りの着物が傷むと帯にしたりして長く愛用する人も多かったんです。今でいうリフォームですね。

なにより、半幅帯は、結ぶときに仮紐も不要!帯揚げと帯締めがなくてもOK!
慣れれば本当に簡単なんですよ。



普段着物には半幅帯がおすすめ!


結び方だって、文庫だけじゃありません。お太鼓みたいに結ぶことだってできます。


 角出し風


 貝の口

(出典:半幅結び 小久保美代子)
↑意外と自分の後ろ姿の写真を撮っていなかったので、愛読している本から写真を拝借しました。

角出しなんて一見名古屋帯と見分けがつかないとは思いませんか。上でご紹介したような、シックな半幅帯で結べば、お食事会くらい余裕です。

自分にあった結び方をいくつか見つけたら、それだけ覚えちゃえば普段着物生活には困りません。面倒なら毎回適当でもOK(笑) 帯って別に〇〇結びっていうのにとらわれなくていいいんですよ。スカーフだってそうでしょ?

ベルトじゃないんだし、緩んでこなければいいのですから。


半幅帯は着物界のデニムみたいなもの


結ぶのも楽ちん、そしてやろうと思えば色々な楽しみ方もできる、半幅帯は普段着物の最強の味方。例えていえば着物界のデニムみたいな感じかな。

是非お気に入りの一本(できたら二本)をあなたの着たきり雀セットに加えてみてくださいね。それだけでバリエーションは無限。ますます「今日は着物にしようっと💛」が増えますよ。


 

これを書いた人★

洋服で飲みに行くと「あれ着物じゃないの?」といわれてしまう普段着物研究家。
沖縄独特の茶道「琉球茶道ぶくぶく茶」 の東京分室主催。
noteマガジン「ぶくぶく茶を知ろう! - 東京分室だより -
twitter:https://twitter.com/hijiri_sk
instagram:https://www.instagram.com/hijiri_sk_kimono/
#着物 #日常着物 #kimono #ぶくぶく茶 #琉球茶道 #琉球茶道ぶくぶく茶館 #琉球茶道ぶくぶく茶館東京分室 #茶道 #茶道教室

 

実は付け帯は難しい。

付け帯とは

付け帯とは、胴に巻く部分と背中の結びの部分をあらかじめ分けて形作ってある帯のことです。結ぶ部分の形を縫製してあったり、胴巻きの部分が紐やマジックテープで簡単に身に着けられるようになっているものなど様々な種類があります。

 

付け帯の誘惑

 

着物を着ようと思ったときのネックのたぶん90%以上は帯結びでしょう。
帯結びできない=自分は着物が着れない、と思っている方はかなりいらっしゃるように思います。
 
そんな初心者が着物を着ようと思ったとき、まず手を出してしまうのが「付け帯」です。
浴衣用の安価な「付け帯です!」って主張しているようなものはさすがに論外としても、古着でも意外と付け帯って見つかりますし、手持ちの帯を付け帯にしてくれるサービスなんかもあって、これだ!って思ってしまうんですよね。
あの面倒な帯結びに悩まなくていいなんて!
と思うと、本当に便利に感じてしまう。うん、よおーくわかります。


付け帯には色々な形状がある


 付け帯色々

お太鼓部分と胴の部分が分かれているタイプ。

 一体型。黄色いのは半幅帯。

 きらきらの洋服地で作られているこんなものも。



他にも、お太鼓部分も一枚布で、普通の帯結びのように後ろのは結ぶタイプまで色々な種類があります。


付け帯は、上級者になってから使おう

なにを隠そう、実は私も最初は「付け帯があれば楽ちんだよね!」って色々買い集めました。
上の写真でお分かりのように、結構持ってます。

でも、だからこそ言います。付け帯は初心者にはむしろ難しいって。
理由は簡単です。着姿がきれいに決まりにくいから。

さらには普通に着つけたときとは違う、あり得ない形に崩れてきて恰好悪いからです。

着物は折り紙みたいに、一枚の布を折って体に沿わせる衣服です。それをパーツパーツで身に着けると、あり得ない場所に結び目が来たり、変なところに帯締めが通ったりしてしまう事故が起こります。それをクリアするにはむしろ着付けや帯結びの知識が必要だったりします。

それに、布を折りたたむことで、重なる部分の摩擦があるから、ギューッときつく結ばなくても崩れにくいのです。

でもばらばらにパーツで身に着けるとその摩擦が少ないので崩れやすくなっちゃう。普通なら帯の布で巻き付けるところがせいぜい紐なんですから、さもありなん。すぐに緩んできます。その着姿をきれいに直すにもテクニックと知識がいります。

ちょっと乱暴な例かもしれませんが、ワンピースと、シャツとスカートとの違いみたいな感じです。スカートだけくるくるっとずれたりすることはあっても、ワンピースではないですよね。
それにウエストとかすっきり見せるには結構テクニックがいりませんか。そんな感じです。

着物に慣れている人ならどうなっていればいいのか理解しているので、便利この上ない付け帯ですが、初心者にはハードルが高いのがお分かりいただけましたか。
むしろ着付けに時間がかかる上に、きれいに決まらない確率がうんと上がってしまうんです。
(同じ意味合いで、上下分かれているツーピース型の着物も初心者にはお勧めしません。)


日常の着物には半幅帯がおすすめ

私個人としては、普段に着物を着るなら、付け帯より、むしろ半幅帯の活用をおすすめします。半幅帯って浴衣用のイメージが強いけど、そんなことないんですよ。

浴衣用の単の薄いものではなく、袷仕立てで雰囲気の違う半幅帯を二本、それだけあれば普段着生活には充分すぎるほどです。


これを書いた人★

洋服で飲みに行くと「あれ着物じゃないの?」といわれてしまう普段着物研究家。
沖縄独特の茶道「琉球茶道ぶくぶく茶」 の東京分室主催。
noteマガジン「ぶくぶく茶を知ろう! - 東京分室だより -
twitter:https://twitter.com/hijiri_sk
instagram:https://www.instagram.com/hijiri_sk_kimono/
#着物 #日常着物 #kimono #ぶくぶく茶 #琉球茶道 #琉球茶道ぶくぶく茶館 #琉球茶道ぶくぶく茶館東京分室 #茶道 #茶道教室

着物を着るとき、下着どうする?



着物の下にはなにを着るか


着物の下には何もつけないってほんと?、とたまに聞かれます。
ご心配なく、ちゃんとつけてます(笑)

確かに昔々は、今のような機能性下着もないし、お尻にラインがくっきりするのは美しくないからと、まことしやかにささやかれていた時期はあったようですが、そんなの風邪ひいちゃいます。
そもそも今の下着って優秀だから、パンツのラインを気にするのと同じように考えれば全然OKです。あとはあんまりギューギュー着つけないことですね。


着物でノーブラはあり?


同じ下着問題。上側はどうしましょう。
これもよく聞かれます。

白状すると私は基本ノーブラです。和装ブラを推奨する方も多いしそれもいいと思うんですが、私は上半身が結構がっちりしてるので、和装ブラはあまりあわないようで、つけないほうがすっきり着つけられるんです。

もちろんあう人はつけた方がいいです。なぜならきれいに胸を「つぶしてくれる」から。
洋服用のブラとかブラキャミって、胸が前に持ち上がる形状でしょう?これだと、気をつけないと全体がXラインになりがちなんです。
こちらとかこちらに書いた、いわゆる”女郎さん着付け”です。もう一度読んでみてねw)   


洋服用を着物に流用する時の注意点


とはいえ、肌襦袢は綿が多いので、直接着ると汗をかいたときに冷えたりすることもありますし、心もとないのは確か。そんな時、今まではユニクロのサラファインとかエアリズムなんかを試したりしてたのですが、洋服用だとどうもおさまりが悪いんですよね。

でも最近いいモノ見つけました。これです。
キレイラボ
http://www.kireilabo.com/lineup/
(アフィなど仕込んでいないので、安心してクリックどうぞ)


この中の「完全無縫製インナー(ひんやりと軽い)」はさらさらしてて汗をかきそうな時にぴったり。あげて寄せてタイプでもないし、カップも取り外せるから、私は外してつけてます。ゆるゆるのさらし感覚です。

無縫製だから紐で痛くなるってこともない。浴衣なんか、襦袢着ないからノーブラってわけにもいかないこと多いからいいんじゃないかなー。 

もちろん他のキャミとかでも大丈夫です。シルエットだけ気を付けてくださいね。いわゆるよせてあげてはだめです。できるだけ”ペチャパイ”になれるかどうかがキモ!

ブラをつけるかつけないかはその人次第。いろいろ試して自分に一番あったシルエットを探してみてくださいね。でもパンティは履いてね!(笑)


これを書いた人★

洋服で飲みに行くと「あれ着物じゃないの?」といわれてしまう普段着物研究家。
沖縄独特の茶道「琉球茶道ぶくぶく茶」 の東京分室主催。
noteマガジン「ぶくぶく茶を知ろう! - 東京分室だより -
twitter:https://twitter.com/hijiri_sk
instagram:https://www.instagram.com/hijiri_sk_kimono/
#着物 #日常着物 #kimono #ぶくぶく茶 #琉球茶道 #琉球茶道ぶくぶく茶館 #琉球茶道ぶくぶく茶館東京分室 #茶道 #茶道教室

着物のサイズを自分でチェックする方法。


着物の寸法について知ろう


いくらサイズはアバウトでいいとはいえ、ある程度のサイズチェックはやはり必要。
それに親子だと、比較的体形やサイズ感が似ていることが多いのですが、おばあちゃんの着物などは注意が必要。なぜなら、二世代くらい違うと、そもそも身体の大きさが現代人と全然違ったりするから。

というわけで、まずは着物の各寸法について。


まず覚えるべきところは三つです。「①身丈(背から)」、そして次に「②裄」と「③前幅+おくみ幅」です。他にも色々ありますが、それは着物を仕立てる時に覚えればよし、今はこの三つでOKです。

着物の短い身丈をカバーする方法


一つずつ説明していきますね。
まずは「①身丈」から。

女性の着物がある程度アバウトなサイズで大丈夫なのは、おはしょりがあるからです。帯の下に出ている部分、腰のあたりで一度折って、長さを調節するところです。
(ちなみに男性の着物にはないので、男性は着物サイズは自分の身長にぴったり合わせる必要があります。)

だいたい帯の下に見えるところが5~10cm弱が一番綺麗なので、帯に入れ込む分を含めてだいたい30cmを身丈にプラス。これが、着物の丈は身丈+30cm(頭の分)=身長と同じ長さが必要、と言われるゆえんです。

確かにこれだけ身丈があれば綺麗に着付けもしやすいのは間違いないのですが、特に最近の若い方は背が高い人が多く、古着だとそうそううまくはいきません。

でも、ご安心を。おはしょりの長さと腰紐の場所(=折る場所)を着る時に調整すれば身丈がそれより小さくても大丈夫なのです。
(例えば、私は身長167cmですが、身丈157~8cmもあれば余裕です。)

理屈はこうです。

普通は腰紐はだいたいウェストよりちょっと下あたりで締めます。が、身丈が足りない場合はこれを腰骨あたりの部分にまで下げます。そうするとこうなります。


そうです、それだけ必要な幅が減るのです。

こう考えると、頭の部分がだいたい30cmとして、身長-30cm+おはしょり分20cmもあればいいわけです。私だったら158cmあれば充分なのが判っていただけますよね。

注意点は、帯の下に入るおはしょりの部分がほぼなくなるので、着崩れしやすくなることと、おはしょり部分が浮きやすくなること。
着つける時にできる限り平らにならすことを意識して、最初は鏡を見かけた都度、自分の着姿をチェックするといいと思います。


着物の桁を稼ぐテクニック 


次は「②桁」です。
首の後ろの骨から、手のぐりぐりが隠れるところまでの長さを指します。

手首のぐりぐりがちょうど隠れているのが一番綺麗な長さで、それ以下だとちょっとつんつるてん感がでちゃう場所。
ここはおはしょりほど大きい調整はできないのですが、それでもこうすると少し長さを稼ぐことができます。


そう、半幅を少し多めに出して着るんです。
華やかな色や柄のものなんかだと、組み合わせ次第でとてもおしゃれに仕上がりますし、色無地なんかだと印象がかなり変わります。
ただ、どちらかというと大正ロマン風の着方で、正統的な白半襟やフォーマルよりの着物にはあまりそぐわない着方でもあるので、これで何とかなる着物かどうかはそのあたりも念頭に入れて判断してみてくださいね。

中古着物は身丈より桁より幅をチェックする


最後に「③前幅+おくみ幅」。
腰から下の部分ですが、巻きスカートの前部分と考えるとわかりやすいかな?幅がないとすぐにはだけて足が見えてしまうでしょう?あれと同じです。

ここは着方では調整できない部分なので、この二つの幅を足した長さで自分の体がちゃんと覆われているか、をチェックします。でも長すぎても足が開かず動きにくいので、大きければいいという訳でもないんですよね。

判断の目安はこんな感じ。


襟から伸びる縫い目が右足の太腿あたりにあると思います。この線がちょうど太ももの真ん中あたりと通るようならOK。
それより大幅に右にくるようなら長いし、真ん中にまで届かないようなら、重なる部分が少なくてすぐにはだけちゃう可能性が大きいです。

着物のサイズを自分で簡単にチェックする方法 


最後に、自分でチェックするときの上手なサイズ感のイメージ方法をお教えしましょう。

洋服に例えるなら、「①身丈」は着丈というかスカート丈。あんまり短すぎると、足首が見える=スカートに例えると、膝やら脛やらが見えちゃって恥ずかしいという感じ。とはいえ、おはしょりの幅がなさすぎると腰紐が見えちゃう。

「②裄」は男性のジャケットの袖丈。手首のぐりぐりが見えるのはジャケットの袖丈が短くて下のシャツが見えすぎちゃうのと同じイメージです。
半襟での調整も限界があるので、着たいんだけど短いなと思ったら、着物の雰囲気によりますがロンググローブやアームカバーなどでおしゃれにカバーするのもありがと思います。


「③前幅+おくみ幅」は、上にも書きましたが、巻きスカートの前の部分。ここが短いとすぐにはだけちゃう(=足が見えちゃう)。
つまり気をつけないととってもセクシーになってしまうので、動きには注意が必要ですし、あまりにぱっくりいっちゃいそうなら、最初からやめておいた方がいいでしょう。

可能であれば後ろ側の長さがヒップの幅に足りるかもチェックすれば、ぱつんぱつん感がなくなるのでさらに完璧ですが、前幅とおくみ幅があうようなら9割は充分なはずなので(前の持ち主がものすごい出っ尻でない限り(笑))、さらっと見る程度で大丈夫です。

こんなイメージを念頭にサイズのチェックしてみると、「これは着れそう」と自分で判断しやすいと思います。
是非やってみてくださいね。


これを書いた人★

洋服で飲みに行くと「あれ着物じゃないの?」といわれてしまう普段着物研究家。
沖縄独特の茶道「琉球茶道ぶくぶく茶」 の東京分室主催。
noteマガジン「ぶくぶく茶を知ろう! - 東京分室だより -
twitter:https://twitter.com/hijiri_sk
instagram:https://www.instagram.com/hijiri_sk_kimono/
#着物 #日常着物 #kimono #ぶくぶく茶 #琉球茶道 #琉球茶道ぶくぶく茶館 #琉球茶道ぶくぶく茶館東京分室 #茶道 #茶道教室