着物はタンスじゃなくて、クローゼットにしまおう。

 

着物の収納どうしてる?


着物、どこにしまってますか?

なんとなく着物は着物用の箪笥にしまうもの、と思っているという方も多いと思います。
でも、それだと億劫ではありませんか?
着物着ようかな、とふと思いついても、あれどこにあったっけ?とか、あれこれ考えているとなんとなく面倒になってしまって結局着ない、このパターンとにかくすごく多く見かけます。


普段着物が叶う、着物の収納方法


私は普段着物は洋服と同じ場所に同じようにしまっています。
こうすると何を着ようかな~、という時に、デニム?ワンピース?あ、あの着物にしよう!とすんなり選択肢に入ってきます。




こんな感じ。

着物部分だけだとこんな風です。


着物って、たたんじゃえば四角くぺったんこになるから、実は整理も片付けもしやすいんですよ。

我が家は狭い洋室をウォークインクローゼットの替わりにしているのでこんな風に棚にむき出しですが、着物はむしろきっちりたたむことが容易な衣服ですから、普通に引き出しなどに収納しても大丈夫。着物用箪笥がなかったら普通にしまえばいいんです。毎日開け閉めする場所なら、そこまで湿気を気にする必要はありません。


気をつけるべきは畳みシワをつけないようにすることくらい。いざ着よう!という時に変なシワが付いていると困りますものね。だからあんまりぎゅうぎゅうにしまわないのがベスト。


着物をハンガーにかけるのもあり!

そういう意味ではいっそたたんだままハンガーにかけるのもありです。


こんな感じ。
意外とコンパクトになるのでおすすめの方法。


着付け用の小物はかごなどにまとめておくと便利


そして着付けの為の小物や下着なんかは、カゴなどにまとめておくと移動もしやすいし色々便利。



以前書いた「着たきりすずめセット」を、こんな風にまとめてクローゼットに置いておけば、断然普段着物を着るのが楽になります。
 
ポイントは着物、帯、小物全部を同じ場所に収納しておくこと。

慣れてくれば、私みたいに、むしろ考えるのが面倒だから着物にしちゃえ!っていう風にきっとなりますよ。だって私がそうだから(笑)



これを書いた人★

洋服で飲みに行くと「あれ着物じゃないの?」といわれてしまう普段着物研究家。
沖縄独特の茶道「琉球茶道ぶくぶく茶」 の東京分室主催。
noteマガジン「ぶくぶく茶を知ろう! - 東京分室だより -
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これだけあれば普段着物は着れる!「着たきりすずめセット」を作ろう。


着物を着るために必要な一式とは


着物を着るにはなにがいるのでしょう。
ざっと挙げてみましょうか。

①着物

②肌襦袢+裾除け

③長襦袢

④半襟(長襦袢につける)

⑤腰紐(長襦袢用、着物用)

⑥伊達締め(長襦袢用、着物用)

⑦足袋

⑧帯

⑨下駄、もしくは草履

これに加えて、帯が名古屋帯や袋帯の場合は

⑩帯締め

⑪帯揚げ

⑫帯枕(お太鼓結びをする場合のみ)

⑬帯を結ぶためなど着付け用の紐(2~3本)

なんかも必要になってきます。

このブログを見ている方だと浴衣は経験済み、という人も多いようなので、それをベースに考えるとして、この中で多分一番用途的にわかりにくいのは、浴衣にはない存在である③の長襦袢かな?

着物は着るたびに洗いません。そのため、都度洗わない着物をあまり汚さずに快適に着続ける為のものが襦袢。専用下着のような存在です。そのため本来は着物とセットで仕立てるのが望ましいとされています。
袖丈や桁があっていれば、動いている時に襦袢が着物からこんにちわ、なんていう事故が起こりにくいからです。

とはいえ、新しく仕立てるのでもなければ、ありものでなかなかそれって難しいですよね。
でもサイズの違う襦袢で綺麗に着るにはむしろちょっとテクニックがいりますから、初心者にはちょっとハードルが高め。
それに肌襦袢に襦袢に着物、と順番に着つければ当然それなりに時間がかかるわけで慣れないとやっぱり面倒くさい。普段着物はもっと気楽にさくっと着たいですよね。

業務用グッズを上手に使おう


というわけで、私のお勧めは業務用の筒袖の長襦袢、もしくは半襦袢です。

半襦袢の場合は+裾除けにして、どちらも肌襦袢無しで直接着ます。
最初は半襦袢の方が、特に胸元が着崩れたときに直すのが楽なので、半襦袢+裾除けの組み合わせをお勧めします。

写真のように筒状の袖なので、袖のあたりはちょっとさびしいのは事実ですが、のぞきこまない限りわかりませんし、着物の桁や袖丈を気にしないでどんな着物にも使えます。業務用だと洗うのも簡単なので、洋服感覚で着るには強い味方です。

筒袖でないタイプ(うそつきなど)もありますけど、昔の着物は身長によって袖の長さが違ったりするので、現在の袖丈(48cm)や桁の設定ではあわない場合も多いです。一枚で済ませるなら筒袖の方が割り切って着れるのでおすすめです。


問題は半襟ですが、これも使い勝手のよいものを縫いついておけばいちいちつけ替えなくてもOK.。洗濯機で洗える物も多いので、そのまま一緒に洗えば手間もかかりません。(ただし絹ではなくポリ素材に限ります。)

最初から白い半襟がついている場合もありますが、濃い色の方が汚れも目立たないので、その上からかわいい好きなものをつけちゃうといいですよ。
安く手軽に済ませるには100均の手ぬぐいもおすすめ。適当に折るなり切るなりしてつければお手軽だし楽しいですよね。針と糸が面倒なら、安全ピンを使っても大丈夫。(後ろから見えないようにw)


足袋は柄や色物がおすすめ


後は足袋かな。一番ポピュラーな白足袋でもいいんですが、汚れやすいし、普段着物にはちょっとフォーマルっぽさが出ちゃう。それに下駄などだと雰囲気が合わないこともあるので、私のお勧めはプリントや色ものなどです。例えばこんなのですね。

冬だったらこういうべっちんの足袋も暖かいしレトロ可愛くておすすめ。


白足袋がナチュラルストッキングなら、これは着物版万能黒タイツ(笑)
この手を数枚持っていれば、下駄などでカジュアルおしゃれに収まります。結構派手でもかわいいです。
あ、時々足袋カバーを足袋替わりにしている人をお見かけしますが、個人的にはお勧めしません。理由は簡単、滑りやすいから。

安いしストレッチで袋状で靴下っぽいから一見履きやすそうなんですけどね、これ本当に滑るんです。ただでさえ慣れていない下駄や草履をはきこなさないといけないのですから、最初は足裏がついてる普通の足袋をお勧めします。


帯は半幅帯一択です!


で、帯は半幅帯がいいですね。
浴衣の延長で結べるし、帯揚げ帯締めが要りませんし。
ただ、半幅帯はカジュアルになりがちなので、もし手持ちの着物がかなりのフォーマル系なら名古屋帯などの方が無難です。


草履より下駄の方がカジュアルに使える


履物は下駄がおすすめ。浴衣を着る人なら持っているのでは?

ものにもよりますが、だいたいのイメージだと下駄がスニーカーで、草履がパンプスの感じ。この辺りは帯と同じで着物のランクにもよっては草履の方がしっくりくるので、手持ちをチェックして追加で買うかなどは考えてみましょう。


決定版!これが「着たきりすずめセット」だ!

< と、いうわけで、私のお勧めする「普段着物スタートとりあえずリスト」はこちら↓


①着物

②業務用半襦袢+裾除け

③半襟用の可愛い布や手ぬぐい

④腰紐(襦袢用、着物用、帯の仮紐用3本あればOK)

⑥伊達締め(長襦袢用、着物用)

⑦足袋

⑧半幅帯

⑨下駄


まずは、ちゃちゃっと着て出かけられるセットをひとつ、作りましょう。
着たきりすずめだって全然問題ありません。(そもそも毎日は着ないでしょ?(笑))

何も考えずに着られる、名付けて「着たきりすずめセット」がひとつあれば、普段着物が断然身近になります。
まずは着て出かけるハードルをうんと下げる。いつでもスタンバイOKなら、後は簡単です。


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勝負は襦袢から始まっている。

襦袢とは

着物(長着)の下に着るものを指します。 ポルトガル語の「ジバゥン(gibão)」からきた単語で、大きく肌襦袢と襦袢に分けられます。肌襦袢は肌の上に直接着る下着を指し、一般的に襦袢といえば、その上に着る襦袢を意味します。

着物は直線、身体は曲線


着物は全て直線で構成されています。着姿も直線。
そのため、シワはどうしても汚く見えてしまいます。襟元から何から緩みなくぴしっと直線になってる、それが恰好よく見える秘訣です。

でも、人の体は曲線でできていますよね。
そのまま着物を巻き付けても、直線にはなりません。
折り目をきちんと作りながら、まっすぐ身体に沿わせていく。
つまり、着物を着るっていうのは、折り紙のようなものなんです。

瓶を風呂敷で包んだことありますか?
もしくは丸いものとか。あれです。
とはいえ、実際にやってみると難しいのもまた事実。
そこで秘密兵器をお教えしましょう。襦袢です。


着物を恰好よく着るためのキモは襦袢


私は着物を着始めたとき、襦袢は単なる下着だと思ってました。
まだまだ着付けの便利グッズなどに頼っていた頃でしたから、襦袢を着ているように見えるつけ襟などを発見して、これでいーじゃん、なんて気軽に思ってました。

でも、手軽なはずなのに、なんだかむしろ手間がかかるんです。
するっと着物が馴染んでくれなくて、あちこち何度も直して。
なんでかしら、とずっと思ってました。

今ならわかります。
襦袢がきれいに形作られていれば、着物はそれに沿わせていくだけできれいに形になります。
別に二部式でも、肌着との件用タイプでも問題ありません。
ちゃんと襟芯を入れて形作っておけば、襟元もきれいに決まります。つけ襟だけではむしろ技術が必要。
つまりはそういうことだったのです。

騙されたと思って、襦袢をきちんと着てから着付けしてみてください。


女性ならわかる、補正下着の威力。
格段に楽ちんにきれいな着姿になります。着崩れもしなくなります。

高い襦袢である必要はありません。形さえ整えば業務用でもOK。
でも、最初はつけ襟などできれいに着るということはむしろ難しいことをまずは覚えてください。


カラフルな襦袢も楽しい



正絹の襦袢は洗濯機で洗えないしちょっと手間はかかりますが、いろんな柄が選べて気分もあがるので好き。
お気に入りの着物地で作っても気分があがります。


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帯はベルトじゃありません。


帯の格とは

着物(長着)と同様に帯にも格があります。一般的により長くより幅のあるものが格が高いとされます。また素材によっても変わり、金糸や銀糸の有無、織り方や文様などでそれぞれ判断されます。一般的に染め帯よりも織の帯の方が格が高いとされます。

帯で着物をおさえてない?


浴衣に多いのですが、よく見かけるのが、たぶん帯をベルトかなにかと勘違いしてるだろうなっていう着方です。
全体で見ると完全にXラインになっているので、すぐわかります。

何度も繰り返しているのでいい加減耳タコかもしれませんが(笑)
着物は直線が美しい衣装です。
身体のラインがわかる着方は恰好悪いです。


帯は飾り!と思うべき


でも、そうしないと浴衣がとまらないから着れないじゃない、という方。
そもそもそれ、間違ってます。
浴衣を体に巻き付けて固定するのは腰紐と伊達締めの役割です。
むしろ帯はそれらを隠すもの、飾りと思っているくらいでちょうどいいんです。
着物を紐類で抑えると、曲線の人間の体に沿わすわけなので、どうしても若干Xラインになってしまいます。それをカバーして直線に見せるために巻くのがある意味正しい帯の使い方。
そう思っていれば間違いないです。

以前、腰紐を使用する意味が分からずに捨ててしまったという人がいましたが(笑)、着物は腰紐でしっかり固定。胸元は伊達締めでちゃんと抑える。
帯はその上に巻く飾り。(人によってはバッグかポケットの場合も(笑) 私も携帯とか色々入れてますw)
そうすれば格段に着崩れしなくなります。



着物は寸胴が美しい



お手本。帯で浴衣を押さえつけてないのがわかりますか?
こんなイメージです。帯で締め付けるとXラインになっちゃうのです。

浴衣が着崩れている人を見るたびに、ああまた帯をベルトと勘違いしている人がいる、ついそう思ってしまう私。ごめんなさい。



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問答無用な下剋上ルール。

着物の格とは

着物の格付けとは、柄の置き方や素材などにより、身に着けるシチュエーションが決められていることをいいます。一般的に「礼装」と「礼装以外」に分かれており、フォーマルな場面であればあるほど、ルールを守ることが求められます。
 

着物一枚だけなら、カジュアルなものがいい


一枚買うならどんな着物がいいですか?、とよく聞かれます。

たぶん一般的なお店などで訊くと、色無地や江戸小紋などをお勧めされるのではないかと思います。
理由は帯によって、お茶会などのフォーマルからお食事会くらいまではカバー可能なこと。
私のような普段着物な人にとっては、そのレベルはむしろフォーマル寄りすぎて帯に短したすきに長し、意見はまるで違ってくるのですが、まあそこは置いといて。

これらを薦められる理由はもうひとつあって、そのポイントが「紋」。家紋の「紋」です。
これは私が常々お話ししている「和服」の方のルールなので細かい説明はここでは差し控えますが、無地に近いタイプの着物にこの「紋」をつけると、アーラ不思議、あっという間に格があがるという下剋上なルールがこの世界にはあるのです。
それも一つ紋、三つ紋、五つ紋、と数が増えるごとに格が上がっていくという出世魚みたいな仕組みです。



着物の格を決めるカラクリ


着物の値段というのは、例外もありますが、基本的にどれだけ手間がかかったか、という部分で決まります。つまり人件費というか手間賃。
そう考えると色無地というのはある意味友禅などの絵羽もの(絵が描かれているもの)に比べればお手軽ということになります。
そんな色無地がフォーマルの世界で大きな顔をしているのには、こんなカラクリがあったわけです。
 
ちなみにこれって武士の裃に因を発していたりもするのですが、こういう歴史的な事例をアレンジしたルールは結構多いです。


羽織はフォーマルよりのジャケットと思えばいい


昭和の生まれのおばあちゃん、お母さん世代の方は一枚は黒い羽織をお持ちのはずです。
入学式や卒業式などでそういう姿を見たことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか?

これも似たような話なのですが、黒羽織を羽織ればカジュアル寄りの着物でも、一気にフォーマルになるというルールが流行り、昭和のある時期に一大ブームを巻き起こしました。
今はあまり見かけなくなってしまったルールですが、いうなればTシャツ&ジーンズにジャケットを羽織るようなものでしょうか?
 
ちなみにこれは深川芸者から因を発しているので、比較的新しいルールです。



他にも戦時中、訪問着の制作が困難だった時期に、それに代わる付け下げという”訪問着お手軽版”みたいな着物も登場し、今ではそれはカジュアル版訪問着のような形で定着していたり、逆にうん百万するような大島の着物もお茶会には不可、など、意外とご都合主義というかなんちゃってなとルールが和服の世界には実はたくさんあります。
それだけ時代時代に即して、柔軟に変化を経てきたということなのです。


そう考えれば、今の時代の着物は、また今の私たちのルールでいい、そんな風には思えないでしょうか。一式そろえるなんて、着物にはまってからでいいと思う(笑)
洋服だって、ブラックフォーマルとかまず最初に全部揃えませんよね?


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サイズなんて実はそんなにあわなくてもいい。

着物の正しいサイズとは?

まずはざっとしたサイズで着てみましょう。


もちろんある程度のサイズ的な見極めは必要ですが、スタンダードな和服のサイズ感よりも実際には結構な幅がある、というのが私の実感です。


参考までに、現代では身丈=身長の長さが標準サイズだと言われていますが、私はそこからマイナス15cmくらいの長さがあれば普通に着ています。
お仕立てなんて慣れてから、それでOKですよ。

 

サイズもフレキシブルな衣装、着物


素敵な民族衣装は多くありますが、着物の利便性の高さは世界一です。
たためばほぼぺったんこの布。季節の終わりには洗い張り(ほどいて一枚の布に戻して洗うこと)して、夏は単に、秋には袷(裏地付きの仕立て)に、そして冬の前にはまた綿を入れて仕立て直せばたった一枚の着物が一年中着られる。
一枚の着物をこれだけ季節にあわせて変化させられる衣装なんてありません。

なんてすばらしい。ビバ!着物!!



江戸時代の庶民は古着が普通だった



現代のデパートの発祥である大丸や三越、松坂屋などは、江戸時代に開店した大規模呉服店であることはご存知の方も多いでしょう。
時代劇などでも、新しい着物を仕立てようと、お店の番頭さんや丁稚さんが持ってくる反物を広げてあれこれ品定めする商家の女将さんやお嬢さんなど出てきますが、これは一部のお金持ちの世界の話で、一般的な庶民はこういった店で着物を作ることはまずありませんでした。

一部のお金持ちが新調した着物が古くなると、古着の仲買人が買いつけ、「古着屋」の店頭に並べられたり、地方へと流れていきます。古着は恥ずかしいものでもなく、庶民の日常の衣服は全て古着屋で賄われるのが普通でした。
当然、着物の仕立ては仕立てた人によって身丈も袖丈も決められますから、古着屋で買った着物のサイズがぴったりあうこともなかったのは自明の理。
サイズではなく着方でコントロールしていたのです。それが可能なのが着物という衣装なのですね。

そう考えると、おさがりの着物でも全然着れるよね、って思えませんか?



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浴衣で品のある女性になるために。



浴衣とは

 浴衣とは、和服の一種で夏に着る薄手の長着のこと。素材は綿や麻が多く、通常襦袢などを下に着ずに素肌に着ます。「湯帷子(ゆかたびら)」がなまったもので、古くは蒸し風呂に入浴する際に着用する衣装のとして用いられていました。

 

正しい浴衣の着付けとは

浴衣姿が決まらない、と悩んでいるなら、まずは襟元です。

襟元が緩いと、美しく見えません。自分の着姿の襟元がゆるゆるになってしまっていないか確認してみてください。

浴衣で胸元が崩れないテクニック


割とよく見かけるのが、深いV字になっていて着ているうちにずるずる空いてきてしまうケース。
これ、着方が悪いのもあるんですが、一番の理由は洋服の感覚で前をあわせているから。
重心が前に来ちゃってるんです。
流行りの襟抜シャツの要領で襟は後ろに引く感じで、前は浅いVになるように意識してみてください。
あわせるときは左右のおっぱいを包むような気分で、浅いV字を作る感じで。できるだけ首のあたりの肌も隠してください。

やってみればわかりますが、襟を深いVにあわせると、簡単に広がってしまいます。
人差し指一本ですっとあわせた真ん中で指を下げてみてください。襟の向きが縦になっているのでほとんど抵抗なく下に動かすことができます。
逆に浅いVにすると、襟が横向きになるのでそう簡単には開きません。




着物の色気は肌よりチラリズム


江戸時代の女性の色気は、襟元ではなく、うなじや足首といったチラリズムで感じさせるものでした。むしろ露出が多いと下品に見えがち、それが着物という衣装です。
冒頭の浮世絵の花魁などを見ても、着物を何枚も重ねて襟元などもきっちりしてあまり肌を見せていないのがわかります。


ちなみに襟を後ろに抜くのも花魁の大きく膨らんだ髪形で襟に油がつかないように抜き始めたのが始まりな。

けして色気をだすためではないんです(笑)



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